鳴戸親方、死去

昨日、鳴戸親方(元横綱隆の里)が死去した。鳴戸親方は、元二子山親方(元横綱初代若乃花、故人)にスカウトされ、同じ時にスカウトされた横綱2代目若乃花(現間垣親方)と同じ列車で東京にやって来て、初土俵を踏んだ。順調に出世した間垣とは対照的に、十両や入幕までに時間がかかったものの、大関から横綱に出世した頃の千代の富士(現九重)に8連勝して勢いが付くと、大関に昇進し、やがて横綱に昇進した。新横綱の場所で全勝優勝を果たし、今後が期待されていたが、昇進時が30代であったことやケガなどもあって、昇進後3年あまりで引退した。親方になって部屋を起こしてからも、十数人の関取を育て上げたが、一方、トラブルも多く、弟子が脱走してそのまま引退になったり、今年になってからは週刊誌に暴行疑惑、弟子に対してインスリン注射を行ったことが報じられた。それらのことが親方の体調不良(現役時代からの糖尿病やここ最近苦しんでいたぜんそくなど)に拍車をかけたのは事実である。また、今回の件で、暴行疑惑などに対する相撲協会の調査が打ち切られることになった。調査は取りやめにはなったが、今回のことを受けて、相撲協会は、基本的な体質を改善した方が良いのではないかと思う。