大相撲夏場所は初の平幕同士による優勝決定戦の末、旭天鵬関が戦後もしくは年6場所制以降では最年長初優勝を果たした。旭天鵬関は、前師匠だった大島親方(元大関旭国)の定年に伴って、先場所限りで引退するものと見られていたが、本人が現役続行を希望したので、大島部屋を閉じた上で、友綱部屋に移籍することになった。37歳にして、このような好成績をあげることができたのであろうか。本人のがんばりというのもあるが、横綱、大関陣が不振であったということもある。横綱白鵬は、9日目までに4敗してしまって、優勝争いから脱落した。また、史上初の6人となった大関陣は、4人が2ケタ勝ち星に届かないという惨状で、目立ったといえば、稀勢の里が千秋楽まで優勝争いに絡んだ程度であった。このような状態が長く続けば、新横綱の誕生も当分ないことになってしまう。果たして、そのような現状を打開できるような力士が早く現れてほしい。